憧れのキッチンにするその前に
普段から料理をよく行う人にとっては、対面で他の家族とコミュニケーションをとりながら作業ができる対面キッチンは憧れでしょう。
一般住宅などで使用されているキッチンの間取りはI型キッチンという壁に並行となるようにシンクやコンロが配置されるものなので、どうしても料理中や皿洗い中には他の家族が背後にならざるを得ません。
対面キッチンになるとこのシンクや作業台がカウンターとなって他のスペースに向かい合うようになるので、テレビを見ながらや会話をしながら料理や片付をすることができます。
ですが一見便利そうな対面キッチンも、その住宅の間取りによってはかえって使いにくくなってしまうこともあるようです。
キッチンリフォームをする前には対面キッチンのメリットとデメリットを踏まえ、失敗しないキッチンづくりをしていきましょう。
対面キッチンにありがちな失敗例
対面キッチンにリフォームをしてみて失敗だったと感じる例として、キッチン全体の広さが足りないという場合です。
対面キッチンにするためにはキッチンスペースを2列配置にするため、どうしてもある程度の広さが必要になってきます。
カウンター部分と背後の収納部分までの幅はだいたい90cm~130cmくらいが欲しいところで、それよりも狭いと十分に動きが取れなかったり、二人以上が入ると狭苦しく感じてしまいます。
また作業スペースからダイニングに出る通路も最低でも90cmは確保したいところで、この通路が狭いと移動や持ち運びができにくくなります。
さらに言えばこの通路が狭すぎると冷蔵庫を搬入できなくなり、買い替えなどをするときに非常に苦労をすることになります。
標準的な対面キッチンにするためには部屋全体の広さも2間(350cm)は必要なのでそれよりも狭いキッチンスペースの住宅ではかえって対面キッチンにしない方がよいと言えます。
対面キッチンの最大のネックは広さの確保なので、無理をして対面にすることを考えず柔軟に使いやすいキッチンを考えて設計しましょう。